2015/07/06

NAhEについて少し

BPFK sections を読みながら、NAhEについてメモ。

今のところ、NAhEには je'a, na'e, to'e, no'e がある。
いずれも NAhE というのは 述なれ語(selbrisle)を別の述なれ語に変換するコンバータの役目がある。


je'a は恒等変換である。例えるなら「×1」。変換前後で意味を変えない。
…が!大体の人は「実に」とか「本当に」とかで変換前後を訳し分けている。

to'e は意味を反対にする。例えるなら「×(-1)」。要は反意語・対義語を作る。

no'e は意味を中立にする。BPFK sections 的にいえば、「neutral meaning between the original meaning and its opposite」で、「原義と反意の間の中立の意味」。多分、足して2で割ればよく、「×(1 + (-1)) / 2」であり、つまるところ例えるなら 「×0」です!

そして、一番理解しにくいのが na'e。これだけは数字の演算で表わせないのでイメージしにくい。BPFK sections では "a complementary meaning, such that they can't both be true at the same time." 「同時に真になりえないような、相補的な意味」 なので、補集合の元のようなイメージをもてばいいんでしょうかね。あえて書くとすれば、「x ∈ S ー {a}」とか。

ここのところは少し確信がもてませんが、おそらく、 na'e na'e broda ≠ broda です。 na'e broda は broda 以外のどこかであり、na'e na'e broda は na'e broda 以外のどこか、つまり broda 以外のどこか以外のどこかですので、broda 以外でもありえます。この辺りが na'e の面倒なところです。

基本的に、NAhEを考えるときは、broda (あえて書くなら je'a broda)を 1とし、 to'e broda を -1 とするような数直線を考えることが多いです。このとき、0 が no'e broda になるのはわかりますね。この数直線のことを僕はスケールとか概念スケールとか brodaスケールとか、いろいろと呼びます。

NAhEで気をつけるべきは、broda を 1 とするスケールは往々にして複数ありえるはずだ、ということでしょう。簡単にいえば、brodaの反意語というのはいろいろ考えられうるということです。成犬の反対は…、子犬、かもしれませんし、ある人にとっては、成猫かもしれません。ここにNAhEの面白みとリスクがあるわけです。

milxe や mutce は NAhE のように使われることが多いですね。試験的cmavoに rei'e や sai'e というものがあります。例えるならそれぞれ、「×0.5」と「×2」とかでしょうか?

なお、na'e と na の違いはどこにあるかといえば、na'e は brodaスケールの broda 以外のところ、と言うのに対して、na ではそもそも broda スケール上に然るべき点がないことも意味しえます。

ti na'e nanmu / これは非男だ。
ti na nanmu / これは男であるというのは真でない。

ここで to'e nanmu = ninmu となるような nanmuスケールを取ることにすると、前者では、「これ」は男ではないが、少なくとも性別という概念(中性もそこに含めるとして)には乗っかっているというニュアンスになります。つまり、「これは男以外の性だ」くらいに訳せます。一方で、後者の文では「これは石ころなんだから、性別とかないよ」と続けることもできます。つまり、そもそも性別のスケール上で ti が論じれるものでない、ということを意味しうるのが na の文です。もちろん、大体の使用において na = na'e だとは思います。

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追記:
NAhEが重ね掛けされているとき、それぞれのNAhEが同じスケール上の話をしているとは限らない(人間の性向から、ほとんどの場合、同じスケール上の操作だとは思うが)。確かに、同じスケールでの操作ならば、to'e to'e broda は broda と等しくなるが、to'e broda の点で2つのスケールが考えられるときはそうは行かなくなる。

かなり単純な例として、broda = (1, 0) とし、x軸方向のスケールで to'e をとると、 to'e broda = (-1, 0) となる。これを brode とする。このbrodeはy軸方向のスケールが考えられ、このスケールの中心が (-1, 1) とすると、 to'e brode = (-1, 2) となる。

結果として、 to'e (to'e broda) = (-1, 2) ≠ (1, 0) = broda となる。わざわざ座標を設けてまでする話ではないけれども…。

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